YAMATENAchブログ

yamatenachのブログページです。

【遊戯王】青眼デッキについて考える【第2回-前編】

 皆さんこんにちは。YAMATENAchのヤマヒロです。『青眼デッキについて考える』第2回の投稿です。今回は、7月16日発売の『DARKWING BLAST』にて登場した【深淵の獣】を取り入れた【深淵の獣青眼】の紹介となります。

 前回記事を自身で読み返した反省より今後は、デッキ構築について紹介する前編と、実際に使用してみた使用感を記録する後編にて構成していきます。よろしくお願いします。

 

 

 

【深淵の獣】について

 まず最初に【深淵の獣】について紹介しましょう。既にご存知の方も多いと思いますので、読み飛ばしていただいても結構です。

 本テーマは、『DARKWING BLAST』で登場したドラゴン族のテーマで、テーマ内のレベル6モンスターは闇属性・攻撃力2500/守備力2000で統一されており、『相手フィールドにモンスターが存在する場合に、お互いの墓地の光・闇属性1体を対象にとって除外することで自身を特殊召喚する』共通効果を持っています。特定の属性に限定はされますが、相手ターンに墓地をメタりながら展開を行うことができる非常に強力な効果と言えるでしょう。

 

レベル6【深淵の獣】モンスター

 

 固有効果もそれぞれが使いやすく、特に『深淵の獣マグナムート』のエンドフェイズにデッキ・墓地からドラゴン族を手札に加える効果は、自身以外であればなんでも良く、テーマの垣根を超えてドラゴン族デッキで採用を検討する余地があるほどです。特殊召喚時に効果を起動し、処理をエンドフェイズに行う関係上、効果起動後にリンク召喚等に繋げられるのも評価したいポイントです。

 そして、『深淵の獣ルベリオン』は、レベル6以上の闇属性・ドラゴン族モンスターをリリースすることで、手札・墓地から特殊召喚できる召喚条件、①手札からこのカードを捨てることで、デッキから【深淵の獣】モンスターをサーチする効果、②【烙印】永続魔法・永続罠をデッキから自身のフィールドに置くことができる効果を持っています。①の効果でサーチしたレベル6【深淵の獣】モンスターの効果で除外すると、場に帰ってこれなくなるため、完全な1枚初動ではないのですが、自己完結した性能であり、【深淵の獣】のエンジンとも言えるカードでしょう。

 

深淵の獣ルベリオン

 

 現状②の効果で持ってこれるカードのうち、本テーマと直接シナジーがあるのは『復烙印』及び『烙印の獣』の2枚だけですが、前者は①相手がモンスターを召喚・特殊召喚すると墓地より【深淵の獣】モンスターを特殊召喚する効果、②墓地のカードが除外された場合に、そのカードをデッキに戻して、自分は1枚ドローする効果を持っています。同一チェーン上では発動できませんが、蘇生効果には名称ターン1がないので、最大枚数発動できれば、相手ターンに最大3回の蘇生を行うことができます。

 後者は①【深淵の獣】がフィールドに存在する際に、自分の場のドラゴン族モンスター1体をリリースすることで、相手場のカードを1枚破壊する効果、②お互いのエンドフェイズに、墓地の【烙印】永続魔法・永続罠を場に置く効果を持っています。コストこそいるものの、①の効果は名称ターン1がついていないので、前述の『復烙印』と併せて、相手の召喚・特殊召喚に合わせて墓地より【深淵の獣】を蘇生→『烙印の獣』でリリースして破壊を繰り返すことで継続的にアドバンテージを得ることができます。

 

【深淵の獣】に直接関係ある【烙印】永続魔法・永続罠

 

 まとめると、レベル6【深淵の獣】モンスターで相手の墓地をメタりながら展開し、『復烙印』で戦線を維持、『烙印の獣』で相手の妨害を行うテーマということになります。

 また、【アルバスの烙印】と関連したテーマであるため、ドラゴン族を指定したテキストも存在し、少ない枚数で動くこともできるので様々な組み合わせを検討できる拡張性の高いテーマと言えるでしょう。

 

【青眼】と【深淵の獣】の相性について

 この組み合わせを検討するにあたって、【青眼】と【深淵の獣】の相性について、考えていきたいのですが、私の体感としては『悪くはない』といったところです。【深淵の獣】自体が自己完結した強さを持っており、『深淵の獣マグナムート』は②の効果でドラゴン族なら何でもサーチできるので、【青眼】以外でもドラゴン族テーマなら一定の相性の良さを発揮できます。そんな中で組み合わせることによる両テーマのメリット及びデメリットは下記になります。

【青眼】側のメリット

  1. 相手ターンの妨害性能の向上
  2. 継戦能力の向上

 第0回の記事でも記載しましたが、私は、【青眼】というテーマには、①手札事故の多さ、②妨害能力の乏しさ、③継戦能力の弱さ、④盤面を返す力の弱さ、という4つの弱点があると考えています。重複しているように聞こえるところもありますが、本稿の主旨とはズレてくるため、本記事ではこれ以上の言及を避けさせていただきます。

 さて、そんな中で、【深淵の獣】と組み合わせることで、②と③の弱みを補うことができるのではないかと考えています。前項でも触れた通り、レベル6の【深淵の獣】モンスターは『相手ターンにお互いの墓地の光・闇属性モンスター1体を対象にとって除外し、自身を特殊召喚する効果』を持っており、特定の属性に対して墓地をメタりながら展開できます。

 加えて、『烙印の獣』は『お互いのターンにドラゴン族をリリースして相手場のカードを対象を取って破壊する』効果を持っており、永続罠であるため、存在する限り毎ターン1枚破壊を行うことができます。リリースに『深淵の獣ドルイドヴルム』を利用した場合、同カードの②の効果も合わせて、相手場のカードを2枚除去することができ、アド差をさらに広げやすくなります。『烙印の獣』は破壊による除去であるため、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』の特殊召喚条件を満たせることも相性が良いと考えるポイントです。

 また、『復烙印』による毎ターン墓地から【深淵の獣】モンスターを蘇生できる効果と、カードが除外されると1枚ドローする効果は、戦線を維持を苦手とする【青眼】にとってありがたい効果です。『深淵の獣マグナムート』を蘇生できれば、相手エンドフェイズに手札・墓地からドラゴン族を選んで手札に加えることができ、例えば、手札に『青眼の白龍』がある場合は『青眼の亜白龍』を手札に加えることで、次ターンの展開につなげることができます。対象を取らないため、『太鼓の白石』のようにチェーンして『墓穴の指名者』を撃たれて不発に終わる心配もありません。それ以外でも状況に合わせたドラゴン族を手札に加えることができ、継戦能力を大きく高めることができます。

 

【深淵の獣】側のメリット

  1. 墓地コストの用意
  2. 『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』による効果破壊耐性付与
  3. 『ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン』による『烙印の獣』の再セット

 もちろん【深淵の獣】側にもメリットはあります。同テーマの弱点は分かりやすいところですが、①光・闇属性以外の相手への初動の遅さ、②『復烙印』『烙印の獣』を(チェーンして)破壊されるの2点です。

 遊戯王カードの総種類が10,000種類を超えて増え続けている現在において、モンスターの総数は7,811種類、そのうち光・闇属性は3,762種類となっております。(執筆時点(=令和4年8月28日)における遊戯王NEURONの検索結果。禁止カード、公式戦で使用できないカードを含める)全モンスターの50%近くが光or闇属性であり、汎用的なモンスターを加味するとほぼ全てのデッキ・EXデッキに何かしらの光・闇属性が入っていると言えるでしょう。

 しかし、残りの50%がそれ以外の属性であることは揺るがない事実であり、例えば、【ふわんだりぃず】は、メインデッキのモンスターの大半が風族性のテーマですが、こういった光・闇属性以外のデッキには【深淵の獣】の墓地メタは通用しません。それだけでなく、墓地メタと展開が兼ねられているため、墓地メタができない=展開がし辛いというところになってきます。【青眼】は属するモンスターの全てが光・闇属性で構成されており、そういった相手に対しても墓地リソースを供給することで【深淵の獣】の展開を補助することができます。

 また、戦線の維持、相手の妨害を担う『復烙印』『烙印の獣』は永続魔法・永続罠であり、効果処理前にフィールドを離れると、効果処理ができないというルールが存在します。例えば、『烙印の獣』にチェーンして『ツイン・ツイスター』や『幽鬼うさぎ』を発動された場合、リリースしたコストも含めてこちらがアド損する結果となってしまします。永続魔法・永続罠を多用するデッキ全てに言えることですが、テーマの性質上魔法・罠ゾーンに2枚以上のカードを並べているので、『ハーピィの羽根箒』、『ライトニング・ストーム』も容易に1:2交換されうるカードであり、天敵と言えるでしょう。 

 『烙印の獣』は同名を含めて、エンドフェイズに墓地の【烙印】永続魔法・永続罠を場に置け、【深淵の獣ルベリオン】はデッキより【烙印】永続魔法・永続罠を場に置けるので、リカバリーは難しくないのですが、だからと言ってアド損は楽観視できるものではありません。

 

永続魔法・永続罠の天敵(一部)

 

 そこをカバーできるのが、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』と『ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン』です。

 

相性の良い【青眼】モンスター

 

 前者は自身以外のフィールドのカードに効果破壊耐性を付与することができ、『復烙印』と『烙印の獣』のチェーン破壊によるアド損を防ぐだけでなく、他の【深淵の獣】モンスターにも除去耐性を付与することで、戦線の維持をしやすくなります。前述の通り、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』は破壊をトリガーに自身を特殊召喚することができるため、『烙印の獣』の破壊効果と相互にシナジーを生み出しています。

 後者は、モンスターと戦闘を行なったダメージ計算後に墓地の罠をフィールドにセットする効果を持っており、『烙印の獣』が墓地へ送られてしまった場合でも、再利用できます。セットであるため、次相手ターンにならないと発動できない点は注意が必要ですが、相手ターンに妨害効果を利用することを考えると、十分間に合うでしょう。召喚条件は『青眼の白龍』+ドラゴン族モンスターと緩く、【烙印の獣】モンスターを融合素材として利用できます。

 『復烙印』『烙印の獣』はどちらも強力なカードである一方で、条件を取るカードでもあり、最大枚数の投入は事故要因ともなり得るため、これらのカードと組み合わせることで、最低限の投入枚数で継続的なアドバンテージ確保が可能となります。

  

デメリット

  1. 【青眼】デッキにとって墓地リソースはコストにしたくない
  2. 【青眼】モンスターをコストに『混沌領域』を利用して、『深淵の獣ルベリオン』をサーチし辛い

 さて、ここまで相性の良さだけを取り上げてきましたが、噛み合わない部分もあります。ここが気になるせいで、相性の良さが『悪くない』にとどまっています。

 【深淵の獣】側のメリットとして、墓地に光属性を用意でき、展開の補助になると書きましたが、そもそも、【青眼】にとって墓地はリソースであり、考えなしに除外するものではありません。特に『青眼の白龍』『青眼の亜白龍』は、『真の光』で墓地より蘇生して戦線維持を担うだけでなく、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』の特殊召喚条件にもなっており、それを自ら除外するのは、はっきりいってナンセンスです。

 『混沌領域』との相性も悪く、同カードは【深淵の獣】のエンジンでもある『深淵の獣ルベリオン』をサーチできる優秀なカードなのですが、【青眼】モンスターの中で『混沌領域』のコストとして利用できる闇属性モンスターは『sin青眼の白龍』『青眼の混沌龍』『ブルーアイズ・カオス・MAX・ドラゴン』しかいません。これらのカードを手札に加えることは難しくないですが、手札コストにするためだけに入れるのは本末転倒というものでしょう。『深淵の獣ルベリオン』以外の【深淵の獣】モンスター群は闇属性のため、気にしないで入れることも可能ですが、そうなった場合は手札に光属性モンスターしかこなかった場合に死に札とってしまいます。

 この2つのデメリットが解消できない限り、『なら、闇属性がメインで、除外が効果のトリガーになる【サンダードラゴン】もしくは、闇属性・ドラゴン族を採用できる【カオスドラゴン】【ドラゴンリンク】と混ぜた方がいいじゃん』に落ちついてしまいます。

 

闇属性の【青眼】モンスター

 

 

テーマをつなぐカードたち

 さて、ここまで【青眼】と【深淵の獣】の相性の良さ・悪さについて述べてきましたが、前項の最後に述べたように、2つのテーマのメインギミックを足し算しただけでは【深淵の獣サンダードラゴン】【カオスドラゴン】【ドラゴンリンク】の劣化になってしまいます。遊戯王において複数のテーマを混成させるデッキでは、相性の良いテーマ同士の劣化になることはよくある話ですが、これを解消させていくのもデッキ構築の醍醐味です。【青眼】と【深淵の獣】は両方ともドラゴン族であり、下の3枚を採用してデッキを構築していきます。

 

【青眼】と【深淵の獣】をつなぐカード

輝光竜セイファート

 【カオスドラゴン】【ドラゴンリンク】デッキで中核を担う『輝光竜セイファート』は、今回のデッキ構築に際し、『混沌領域』の代わりに『深淵の獣ルベリオン』をサーチするカードとして活用できます。①の効果で、手札・フィールドのドラゴン族をコストに、同レベルのドラゴン族をサーチする効果を持っており、『深淵の獣ルベリオン』と【青眼】モンスターはレベルが8で一致しているため、手札にきた【青眼】モンスターをコストに『深淵の獣ルベリオン』をサーチすることが可能です。その後自身を『ストライカードラゴン』に変換すれば、レベル6【深淵の獣】モンスターのコストにもつなげられます。

 ②の自身を除外して墓地からレベル8のドラゴン族をサルベージ効果する効果は【青眼】と相性が良く、墓地の『青眼の亜白龍』をサルベージすることで、再利用が可能です。また、①の効果で『青眼の白龍』or『青眼の亜白龍』をコストに、どちらかをサーチすれば、『ストライカードラゴン』を絡めてこのカードを墓地へ送り、②の効果を利用することで、墓地へ送った方をサルベージして『青眼の亜白龍』特殊召喚条件を満たしながらリンク数を伸ばすことができます。

 【深淵の獣】の純構築でも召喚権を行使して『輝白竜ワイバスター』と『暗黒竜コラプサーペント』を絡めることで、『天球の聖刻印』を構えながら墓地コストを用意できるため採用されていますが、今回の混合デッキにおいてもデッキの潤滑油としての役割が期待できます。

 

真紅眼の黒星竜

【青眼】と【深淵の獣】をつなぐ上で重要な役割を果たすカード。手札・デッキからレベル5以上の通常モンスターを墓地へ送ることをコストに自身を特殊召喚できる効果を持っています。『青眼の白龍』を墓地へ送りながら、『深淵の獣ルベリオン』の召喚条件であるレベル6以上の闇属性・ドラゴン族モンスターを用意することができます。

 

竜の霊廟

 ドラゴン族専用の『おろかな埋葬』も、デッキの大半をドラゴン族が占めるこのデッキでも有用です。墓地に通常モンスターを送ると、追加でもう1枚ドラゴン族モンスターを送ることができ、基本的には『青眼の白龍』と『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』をセットで墓地に送って、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』の召喚条件を満たしつつ相手の破壊に備えることになります。しかし、手札次第では『深淵の獣サロニール』を墓地に送ることで、同カードの②の効果で、追加で【深淵の獣】もしくは【烙印】魔法・罠を1枚持ちへ送れます。1枚で最大3枚の墓地アドバンテージを得ることができ、これも【青眼】を組み入れることでこそなせる業と言えるでしょう。

 

デッキレシピ

 ここまで長々と書いてきましたが、一番需要なデッキレシピについて、掲載します。

 

深淵の獣青眼

 

 【深淵の獣】、『輝光竜セイファート』、『竜の霊廟』、『真紅眼の黒星竜』については、これまで記載したので、それ以外のカードについて触れていきます。

 

【青眼】カード

【青眼】モンスター

【青眼】デッキを名乗る上で、どこまで【青眼】モンスターを入れるかは意見が分かれるとこですが、個人的にはこの3種類は外せないところです。『青眼の白龍』はデッキに1枚、墓地に1枚、手札に1枚欲しいので、3枚投入。

 『青眼の亜白龍』は、『ドラゴン目覚めの旋律』で条件を整えながら特殊召喚できます。簡単に特殊召喚できる3,000打点が弱いわけないのです。墓地へ送られた後も『真の光』で毎ターン蘇生させながら1枚破壊を狙えますが、一方で『墓穴の指名者』等で狙われやすいので、2枚採用しています。

 『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』はすでに述べたとおり、『復烙印』、『烙印の獣』に効果破壊耐性を付与できます。墓地からの自己蘇生も容易なので、1枚のみの採用です。こちらも『墓穴の指名者』は天敵です。

 

【青眼】魔法・罠

 『ドラゴン・目覚めの旋律』は【青眼】テーマのカードではありませんが、ここで紹介します。ご存知の通り、デッキから攻撃力3,000以上/守備力2,500以下のドラゴン族モンスターを2体までサーチします。【青眼】モンスターは、ほぼ全てがサーチ対象であり、手札に合わせサーチ対象をかえ、『青眼の亜白龍』を特殊召喚、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』の召喚条件を満たす所まで行えます。

 『究極融合』は手札・場・墓地の『青眼の白龍』をデッキに戻し、同カードを融合素材に指定する融合モンスターを特殊召喚しつつ、融合素材にした場の『青眼の白龍』の数まで相手の表側表示のカードを破壊できます。『ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン』の融合召喚を狙いつつ、相手の妨害を行うことができます。後述の『真の光』で場にセットできるので2枚採用。

 『ビンゴマシーンGO!GO!』は【青眼】モンスターもしくは、『青眼の白龍』がテキストに含まれる魔法・罠を3枚相手に見せ、その中からランダムに1枚を手札に加えます。確定サーチではないものの、サーチ方法が少ない『真の光』に触れるカードなので1枚だけ採用。

 『真の光』は【青眼】版の『永遠の魂』といったカード。フィールドから離れた時に自身のモンスターを一掃するデメリットはあるものの、お互いのターンに『青眼の白龍』を手札・墓地から特殊召喚する効果、墓地に同名がない『青眼の白龍』のカード名が記されたカードをセットする効果は強力。初手に引きたいカードNo.1のため、最大枚数投入。

 

手札誘発カード

 

手札誘発カード

 

 今回は手札誘発カードとして、この2枚を最大枚数投入しています。

 『灰流うらら』は言わずもがなの、相手のデッキから何かをする効果を止める強力なカードです。昨今は『直接場に置く』など対応しない効果も増え、【スプライト】を筆頭に1枚妨害されたくらいでは止められないデッキも多いですが、それでも相手ターンを指を加えて見ているよりはマシでしょう。3枚投入です。

 『幽鬼うさぎ』は相手の場のカードを1枚破壊するシンプルな効果。効果を止められないのですが、墓地に光属性を送ることができるため、相手が光・闇属性を使わないデッキでも、相手ターンに【深淵の獣】のコストとして使用できます。コストとしての用法だと、『エフェクト・ヴェーラー』でも良いのですが、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』の特殊召喚条件を満たすこともできるので、こちらを採用しています。

 

 

戦い方

 基本的に先攻では、『天球の聖刻印』、『深淵の獣ルベリオン』、『復烙印』、『烙印の獣』を盤面に並べることを目標にします。

 

先攻目標盤面

 『青眼の亜白龍』、『真紅眼の黒星竜』を特殊召喚することで、通常召喚権を行使した『輝光竜セイファート』と合わせて『天球の聖刻印』をリンク召喚します。『深淵の獣ルベリオン』は素引きのほか、『輝光竜セイファート』、『竜の霊廟』によって触れやすく、似た盤面は作りやすいでしょう。

 相手ターンには『天球の聖刻印』の①の効果によるバウンス及び『烙印の獣』による破壊効果で2妨害もしくは、『天球の聖刻印』の①の効果を使用後、②の効果でデッキより『深淵の獣ドルイドブルム』をリクルートすることで、同カードの②の効果込みで、3妨害を構えます。盤面以外にも『幽鬼うさぎ』『灰流うらら』【深淵の獣】モンスターが手札にあれば、さらに妨害数を伸ばすことができるので、【青眼】の相手ターンに指を加えて見ているだけ問題を解消できたと言っても良いでしょう。後攻の場合でも、光・闇属性主体のデッキ相手には、実質手札誘発13枚体制であり、妨害を引き込む可能性も高くなっています。

 3ターン目以降は、『真の光』、『究極融合』を活用し、墓地に溜まった【青眼】モンスターを展開してビートダウンを行なってライフを削り切ることを目指します。

 

終わりに

 新規に登場した【深淵の獣】を組み込んだ【深淵の獣青眼】の紹介でした。『POWER OF THE ELEMENTS』以降カードパワーのインフレは1段階進んだ感じがあり、デッキを構築しながら何度も、『条件付きとはいえ、相手ターンに相手の墓地メタりながら展開できるのおかしくね』と思った次第です。

 組み終わったデッキですが、『機巧水晶ーハリファイバー』規制以降展開力・妨害力に悩まされていた【青眼】デッキの弱点を補うことが本当にできているのか、机上の空論ではないか、実際に対戦で使用して後日戦績をまた記事にしたいと思います。それではまたお会いしましょう。最後まで読んでいただきありがとうございました。

【遊戯王】青眼デッキについて考える【第1回】

 みなさんこんにちは。YAMATENAchのヤマヒロです。今回より実際のデッキレシピを基に、構築、使用感を共有していきます。みなさんのデッキ構築、立ち回りの参考になれば幸いです。

 第1回のデッキは【融合青眼】です。第1回ということで、「僕の考えた最強の【青眼】デッキ」を持ってきました。詳細は後述しますが、このデッキの勝率は50%でした。最強とは一体…

 

 

 

1、デッキレシピ

 さて、本ブログのメインであるデッキレシピを掲載します。

融合青眼

※ガチまとめにて作成

gachi-matome.com

 

2、戦績

  • 未界域暗黒界 

 後攻:×

 ・先攻でぶん回されて、シルバとグラファの効果で全ハンデス+『幽鬼うさぎ』と『青眼の白龍』を相手フィールドに構えられてサレンダー。

 先攻:× 

 ・先攻をもらい、『混沌魔龍 カオス・ルーラー』と『深淵の青眼龍』を立て、『真の光』をセット。手札に『エフェクト・ヴェーラー』と『幽鬼うさぎ』、『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』を構えるも、捲られて負けた。

 感想

 ・【暗黒界】デッキの回転率の前に沈んだ試合だった。特に2戦目は妨害を貫通された上で負けたので、その展開力には賞賛を送るしかない。純粋に展開されただけなら、『サンダー・ボルト』や『冥王結界波』や『禁じられた一雫』等対策はできるのだが、全ハンデスされるのはどうしようもない。

 ・ちなみに後で気づいたのだが、この相手『暗黒界の導師 セルリ』や『暗黒界の龍神王 グラファ』を絡めずに『暗黒界の龍神 グラファ』や『暗黒界の軍神 シルバ』の追加効果を使ってきていた。『暗黒界の龍神 グラファ』に至っては、前半効果使っていないのに後半効果を使い、ピーピングハンデスで手札の好きなモンスターを自分フィールドに特殊召喚してくる化け物と化していた。ソリティアされながら『シルバ強すぎ〜』『結果残したら一発禁止ですよ』『なんで名称ターン1付いてないんだよ〜』とか言っていたが、そもそもその効果使えないし、そんな効果ない。【暗黒界】のデッキなら『暗黒界の導師 セルリ』を絡めることで同じことができるので、結果は変わらないだろうが、カードの効果を正しく認識することの重要性を理解した対戦だった。

  • ネオス

 後攻:○

 ・『N-アクアドルフィン』、『E・HEROアクア・ネオス』で2枚ハンデスされてのスタート。先の【暗黒界】と異なり、墓地に送られたため、『太古の白石』で『青眼の白龍』をリクルート。相手の妨害もなかったため、打点でゴリ押して勝ち。

 後攻:○ 

 ・展開されるも、こちらの盤面に干渉するカードを出してこなかったため、『青眼の亜白龍』特殊召喚後、1枚ずつモンスターを破壊しながら打点でビーチダウンして勝ち。

 感想

 ・総じて打点でゴリ押しできた戦いだった。現代遊戯王における妨害の有効性を再認識した試合だった。

 

  • ふわんだりぃず

 後攻:○

 ・先攻で『ふわんだりぃず×ろびーな』に『無限泡影』で相手展開ストップ。返しのターン『No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー』、『深淵の青眼龍』、『真の光』構えてエンド。相手『ふわんだりぃず×いぐるん』から展開。『ふわんだりぃず×えんぺん』と『烈風の結界像』『ふわんだりぃずと夢の町』まで構えられる。『No.38希望魁竜タイタニック・ギャラクシー』破壊。エンドフェイズに『真の光』で『強靭!無敵!最強!』セット。自ターンにバトルフェイズ以降宣言後、メインフェイズ終了時に『ふわんだりぃずと夢の町』発動され、『烈風帝ライザー』召喚。『強靭!無敵!最強!』で躱して『烈風の結界像』破壊。『ブルーアイズ・ジェット・ドラゴン』特殊召喚し、『烈風帝ライザー』破壊。メイン2『青眼の亜白龍』で『ふわんだりぃず×えんぺん』破壊し、『天球の聖刻印』特殊召喚。『真の光』で『究極融合』セット。相手ターンに【ふわんだりぃず】モンスター2体並んだところに『究極融合』当てて『ブルーアイズ・タイラント・ドラゴン』融合召喚。相手サレンダー。

 後攻:×

 ・先攻で『烈風の結界像』立てられて敗北。

 感想

 ・1戦目はうまくハマったが、2戦目は何もできずに敗北。【青眼】デッキは特殊召喚メタに弱く、特殊召喚メタのメタを貼る必要を感じた。『サンダー・ボルト』『禁じられた一雫』は今後のデッキ構築の際に候補へ入れようと思う。毎回候補に入れているが、最終的に抜けている。

 

  • 儀式ドラグマ

 後攻:×

 ・初手に『青眼の白龍』が2枚、『深淵の青眼龍』がきてキレる。残りの手札も『幽鬼うさぎ』『伝説の白石』とどうしようもない。せめてもの抵抗で『教導の聖女エクレシア』を『幽鬼うさぎ』で破壊した。自ターンのドローは『強靭!無敵!最強!』だった。負けた。

 先攻:○

 ・1ターン目の攻防を書いてなかったので、3ターン目より。3ターン目に『青眼の究極亜龍』着地。4ターン目『凶導の白聖骸』2体の効果で『教導枢機テトラドラグマ』の攻撃力を6,900までパンプして殴ってくるも、『強靭!無敵!最強!』の効果で返り討ち。5ターン目に『青眼の究極亜龍』の効果で相手場を更地にして、他ドラゴンで殴って勝ち。

 感想

 ・今回のデッキには『トレード・イン』が入っていないため、初戦の手札事故は起こるべくして起きている感がある。しかし、『灰流うらら』が怖くて入れられないジレンマ。

  • ダイノルフィア

 後攻:×

 ・『化石調査』に『灰流うらら』当てたら、『烙印融合』で『氷剣竜ミラジェイド』まで繋がる。自ターンに『真紅眼の黒星竜』特殊召喚、『青き眼の賢士』通常召喚するも、『氷剣竜ミラジェイド』の効果で『青き眼の賢士』除外。ターンエンド。3ターン目に『ダイノルフィア・ケントレギナ』含めてキルされた。

 先攻:○

 ・3ターン目に『青眼の究極亜龍』着地。『強靭!無敵!最強!』の効果で『青眼の究極亜龍』を守りながら、相手場のカードを破壊しながらビートダウンし、勝利。

 感想

 ・相手ターンに融合召喚してくるの本当に厄介。

 

3、終わりに

 初回記事いかがでしたでしょうか。【青眼】デッキの魅力について伝わりましたら幸いです。書きながら自分でもこうしたら良いのではないか、というところが見つかりましたので、そこを改善したデッキを組んで次回投稿したいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

【遊戯王】青眼デッキについて考える【第0回】

 みなさんこんにちは。ヤマヒロです。今回より遊戯王OCGにて私が愛用している青眼デッキについて、記事を書いていこうと思います。私のデッキ構築の備忘録として、これから青眼デッキを組む人の参考となるように、と考えています。

 不特定多数の人向けに文章を書くのが初めてであり、また、デッキ構築についてトライアンドエラーしながらの執筆となるので、乱文で読みづらく、不定期更新となることが予想されます。あらかじめご了承ください。

 

 

1、初めに

 これから記事を書いていくにあたって、青眼デッキの歴史について少し触れておきましょう。原作遊戯王DMにて海馬瀬人が使用した【青眼の白龍】。そのかっこよさに魅了された少年は私を含めて少なくないでしょう。遊戯王はよく知らないけど、【青眼の白龍】は知っている、という方も多いのではないでしょうか。まさに遊戯王を代表するカードの1枚であり、筆者を初めとして、多くのプレイヤーを遊戯王OCGへと駆り立てました。

 その強さは漫画内に留まらず、OCGでも度々環境に姿をあらわし、高いステータスを武器に獅子奮迅に活躍しています。

 最高打点で、出したら勝ちと言われた第1期。ストラクチャーデッキ『青眼龍轟臨』にて強化され、魔導・征竜に組み込まれた第8期。『SHINING VICTORIES』でテーマ化され、原作20周年記念映画の公開も相まって環境を制した第9期。この記事を読んでいる人には今更かもしれませんが、【青眼の白龍】は環境が変わる度に、姿を変え、形を変え、環境に顔を出しており、フレーバーテキストに記載の通り、その高い攻撃力で数多のプレイヤーを粉砕して来ました。2018年10月の『SAVAGE STRIKE』発売以降、2019年10月の制限改定で同パック収録の『守護龍アガーペイン』が禁止になるまで、ドラゴンリンクとして活躍していたのが【青眼】を環境で見かけた最後のタイミングでしょうか。

 環境の第一線を退いてからも度々強化を受けており、ユーザーだけでなく、KONAMIからも愛されたテーマとして今なお、多くのプレイヤーが青眼デッキの研鑽を続けています。

 

2、青眼デッキの現状

 さて、ダラダラと本筋に関わりのないことを書いているのも性に合わないので、早速本題位入りましょう。記憶に新しい2022年7月の制限改定にて、遊戯王OCGプレイヤーを震撼させる大改訂がありました。

 

   <水晶機巧—ハリファイバー 禁止>

 

 これは環境デッキ、ファンデッキの垣根を越えて大きな話題を呼び、Twitterトレンドの上位に食い込んでくるほどでした。展開の潤滑油として、必要パーツへのアクセス手段として、様々なデッキで採用されていただけに、多くのデッキがEXデッキ及び展開ルートの見直しに迫られました。青眼デッキも例外ではありません。

融合青眼(2022年6月以前)

※ガチまとめにて作成

gachi-matome.com

 

 これは実際に私が6月まで使用していたデッキです。既に使えなくなったデッキですし、今回の記事の趣旨とズレてしまうので、内容については省略させていただきます。

 さて、このデッキにおいて、ハリファイバーは二つの役割を持っていました。

  1. 『太古の白石』へのアクセス
  2. 『フォーミュラ・シンクロン』のS召喚

 1については、ある程度ほかでカバーできるのですが、2ができなくなるのは大問題です。

 次項でも触れますが、【青眼】というテーマはその高い攻撃力を活かしたビートダウンが得意なテーマです。一方で、現代遊戯王において重視される先攻での制圧は自テーマ内では不得手となっています。そこで、リクルートした『太古の白石』の効果で特殊召喚したレベル8ブルーアイズモンスターと、相手ターンにS召喚扱いで出した『フォーミュラ・シンクロン』で1枚ドローしながら『フルール・ド・バロネス』を出すことは【青眼】デッキにおける数少ない妨害効果持ちを場に送り出す手段だった訳です。また、『フォーミュラ・シンクロン』の着地時1枚ドローも、手札消費が激しい青眼デッキにおいて、3ターン目、4ターン目を戦う上で重要な役割を持っていました。

 2017年11月『LINK VRAINS PACK』発売以降、数多のデッキで必要とされ、役割を全うして来ましたが、その圧倒的な汎用性より、今回ついに禁止という名の牢獄に放り込まれました。4年間いろいろなデッキを支えてくれたことに感謝しつつ、その抜けた穴をどうやって埋めるのか、考えていかなければなりません。

 

3、青眼デッキの強み・弱み

 本項では、【青眼】というテーマの強みと弱みについて、書き起こしていきます。文章として可視化することで、今後デッキを組むにあたって、そこを補助するカードを探しやすくなるはずです。ここでいう【青眼】テーマとは、

  1. ブルーアイズモンスター及びその派生系
  2. ブルーアイズモンスターをテキストで指定している
  3. 2のカード群をテキストで指定している

 このいずれかに該当するものになります。この定義によると、採用率が高い『ドラゴン目覚めの旋律』や『竜の霊廟』、『蒼眼の銀龍』はテーマに含まれない事になりますが、本項では【青眼】テーマの強み・弱みを見つけることが目的ですので、ご容赦ください。下がテーマの一覧です。

【青眼】テーマ一覧

 上記を見た上で、【青眼】というテーマにおいての強み、弱みを文章化していきます。

・強み

  • 高いステータス
  • 豊富なサポートカード

・弱み

  • 妨害効果に乏しい
  • 展開力、盤面を返す力が弱い
  • 継戦能力に欠ける
  • 手札事故を起こしやすい

 

 これはあくまでも私の主観によるものであり、こうではないか、という意見についてはコメント等で教えてください。

 【青眼】というテーマは下級モンスター及び魔法罠で展開補助し、【青眼の白龍】及びその派生系でビートダウンを狙っていくのが基本戦術となります。レベル8以上のドラゴン族モンスターは高い攻撃力と耐性を併せ持つものもおり、それらで強力に攻め立てていくのを得意としています。

 しかし、環境が悪い。高速化した現代遊戯王は展開のついでに耐性をすり抜けた除去が飛んでくるのは当たり前、先攻で邪魔できなければ盤面を制圧され、そのままゲームエンドもあり得ます。よしんばターンが返ってきても、大型ブルーアイズを使うのにリソースを使い切っており、何もできずにターンエンドなんてのはよくある話です。

 これらの弱みをどうカバーするか、もしくは、強みを伸ばして、ワンキルを狙うのかについては次回以降のデッキ考察の際に検討していきます。

 

4、目標について

 デッキを考察するに際して、ここは触れておく必要があるでしょう。大会環境なのか、フリー用なのか、マスターデュエルなのか、リンクスなのか、多様な対戦環境が整備された中で、今回はコロナ禍で注目されているリモートデュエル(ディスコードのOCG公式ルーム)をメインフィールドにします。四六時中デュエルを申し込める人がいる+様々なデッキが群雄割拠しているこの場所において青眼デッキの試行錯誤を行いたいと思います。

 

5、終わりに

 最後まで読んでいただきありがとうございました。今回は第0回ということで、ふんわりと着地しましたが、次回より実際のデッキレシピを掲載し、その戦績についても触れていきます。実際に使って対戦を挟む都合上、次回投稿がいつになるか分かりませんが、気長にお待ちください。